■競技規則 (RULES)
大会規定
競技種目
種目 | 演技指定 | カテゴリー | 斜面 | 構築物 |
フリーライド自由 | なし | 共通種目 | 中急斜面 | なし |
カービングターンロング | なし | 共通種目 | 中急斜面 | なし |
カービングターンミドル | ベーシックカーブ、 ダイナミックカーブの展開 |
共通種目 | 中急斜面 | なし |
カービングターンミドル | なし | 共通種目 | 中急斜面 | なし |
カービングターンショート | なし | 共通種目 | 緩中斜面 | ウェーブ |
ジャイアントスラローム(GS) | なし | AL指定種目 | 中急斜面 | なし |
規定グラウンドスタイル | グラウンドトリック指定 | FS指定種目 | 緩斜面 | なし |
各種目ジャッジングポイント(本選)
注意点:ここに記載した内容はあくまでも一般的に考えられることであり、説明した各レベルの滑りに当てはまらない例外的な滑り方が存在すると思われますが、その場合は重要なジャッジングポイントにてらして考えていただけますようお願いします。また、重要なジャッジングポイントはその重要度を☆マークで表示しています。(☆が多いほど重要度が高い)
「フリーライド自由」
スピードの中での流れの良い演技構成であること。また斜面変化にあわせた演技とターンを調和出来るかがポイントです。フリースタイルでのトリックは、流れを途切れさせないスピードにのった演技を求める。他のターン種目と違い、フリーライドなのでターン弧の形状に半円は特に求めず、自由とする。
■レベル1=77点以下
ターンにズレがありスピードがない。演技構成も単調で一つ一つの技術が未熟。
■レベル2=78~82点
スピードはあるがターン中のズレが多い。演技構成も単調で一つ一つの技術が未熟。
■レベル3=83~87点
スピードはありカービングになってはいるが、浅回りでターンの質は良くない。演技構成も流れが途切れてしまう。
トリックをするが流れが大きく途切れてしまう。
■レベル4=88~92点
スピードもあり積極性も見える。演技構成もまあまあな滑り。トリックの完成度も高いが、やや流れが途切れてしまう。
■レベル5=93点以上
滑走スピードも高く運動の質も良い。トリックのバリエーション、完成度も高く流れも良い。演技構成の流れも良い素晴らしい滑り。
なお、ターン運動の質は、雪面抵抗の少ない効率の良いものほど高い評価をしたい。
上記の滑りの基本評価から転倒などのバランス減点が発生する。
<重要なジャッジングポイント>
*ターンスピード ☆☆☆☆
基本的にはスピードが速い方が評価は高くなりますが、ターンスピードなので直滑降やかなり浅廻りで外力の影響を受けない滑りで
スピードを出しても評価になりません。
*ターンの質 ☆☆☆☆
外力とのバランスを取りながら、しっかりとボードに働きかけをしてボードの滑走性能を引き出した滑りが評価されます。
*演技構成 ☆☆
基本的には単調な滑りよりも、斜面状況に合わせて複数の技術・ターンを組み合わせたものが高評価になります。
「カービングターンミドル」
カービングターンミドルは、約8~10mのふり幅、およそ圧雪車2台分くらいのリズムをミドルターンとする。斜面・スピード・雪質に合わせた角付け・荷重・ローテーションと、ターン形状として半円をつなぐことを目指したうえでの効率の良いカービングターンを求める。またリズミカルでキレとスピードのあるターンであること。運動に関しては自由とし、加減点の対象としない。
■レベル1=77点以下
ターンにズレが多く、リズムもバラバラな滑り。
■レベル2=78~82点
ターンのキレはそこそこあるが、リズムがバラバラな滑り。
■レベル3=83~87点
ターンにキレはあるが、スピードオーバーになっている。リズムもまばら。
■レベル4=88~92点
ターンのキレ・リズムもまあまあ良く出来ているが、スピードが物足りない。ターン横への移動が多く、落下移動が少ない。
切り替えや運動は適切である。
■レベル5=93点以上
ターンのキレが良く、スピードもある。リズミカルで切り替えや運動も適切である。スピードで大切な落下運動も十分行われている。
上記の滑りの基本評価から転倒などのバランス減点やサイズ指定による減点などが発生する。
<重要なジャッジングポイント>
*リズム ☆☆☆☆
荷重・抜重のタイミングをミドルサイズのターンに最適と思われるリズムで個々のターンを形成しながら、
さらに全体を通しての連続ターンも同じリズムでそろえて滑走できることが高評価になります。
*ターンの質 ☆☆☆
外力とのバランスを取りながら、しっかりとボードに働きかけをしてボードの滑走性能を引き出した滑りが評価されます。
ミドルサイズに最適なリズムでのターンとターンをつなげる滑りが高評価で、ターンとターンの間を斜滑降でつなげてしまうようでは
評価が下がります。
*ターンスピード☆☆☆
基本的にはスピードが速い方が評価は高くなりますが、ターン形状として半円をつなぐことを目指したうえでのターンスピードなので、
直滑降やかなり浅廻りで外力の影響を受けない滑りでスピードを出しても評価になりません。
「カービングターンミドル(展開)」
カービングターンミドルをスタートからフィニッシュまでの前半と後半で立ち上がり系と抱え込み系の運動を使って展開(順番指定無し)を行う。
ターン弧の形状としては半円を目指したうえで効率のよいカービングターンを求める。
各運動の完成度やカービングのキレ・スピードなど総合的にジャッジする。
運動の展開時における流れの良し悪しは加減点の対象となる。
カービングターンミドルと同じく8~10mのサイズ指定になるので極端なサイズ違いは減点される。
■レベル1=77点以下
ズレが多く各運動の完成度も良くない。展開の流れも良くない。
■レベル2=78~82点
カービングにはそこそこなっているが各運動の完成度は不十分。
■レベル3=83~87点
カービングはまあまあ出来ているが各運動の完成度が不十分。またはどちらかの運動は良いが、片方の運動は良くない滑り。
■レベル4=88~92点
カービングは良くできているが、各運動の完成度はそこそこの滑り。スピードがやや遅くカービングはまあまあだが、
各運動の完成度は良くできている。
■レベル5=93点以上
スピードもありカービングがしっかりできている中で、各運動の完成度も高い。運動の展開を含めて全体の流れが良い滑り。
上記の滑りの基本評価から転倒などのバランス減点やサイズ指定による減点などが発生する
<重要なジャッジングポイント>
*運動 ☆☆☆☆☆
この種目は運動要素の理解度を推し量る種目のひとつです。指定された運動要素を明確に表現した方が評価は高くなります。
タイミング・リズム・力の強弱など、状況に合わせて的確にコントロールしてください。
*ターンの質を伴ったスピード ☆☆☆
運動要素が出来ていてもターンの質やスピードが伴わなければ全体評価は悪くなります。
運動要素を表現した中で、同時にターンの質・スピードが高いものが高評価になります。
*流れの良い展開 ☆☆
2つの運動表現をするうえで、その変化が全体の流れを損なわずにスムーズに行われ、
なおかつその違いを明確に表現できたものが高評価になります。
「カービングターンロング」
カービングターンロングはターン形状として半円をつなぐターン弧を目指したうえで、斜面・スピード・雪質に合わせた角付け・荷重・ローテーションと効率の良いカービングターンを求める。またスムーズでキレとスピードのあるターンであること。運動に関しては自由とし、加減点の対象としない。
■レベル1=77点以下
ターンがカービングになっていない。
■レベル2=78~82点
時々ターンにズレがみられるところがある。
■レベル3=83~87点
カービングはしているがバーン状況に合わせた運動がマッチしていない。
■レベル4=88~92点
ターンのキレ・リズムもあるがスピードが物足りない、ターン横への移動が多く落下移動が少ない。切り替えや運動は、適切である。
■レベル5=93点以上
ターンのキレが良くスピードもある。リズミカルで切り替えや運動も適切である。スピードで大切な落下運動も十分行われている。
減点項目=左右均等なターン弧になっていないもの、極端なサイズ違いと思われるものは、上記ターン評価から減点されます。
<重要なジャッジングポイント>
*リズム(左右均等なターン弧) ☆☆☆☆
ロングサイズに最適なリズムで、バランスを崩さない程度の早い切り替えにより、エッジングしているターン中の荷重時間を長く取り、
半円を描くようにしっかりと乗り込んだものが高評価となります。
*ターンの質 ☆☆☆☆
外力とのバランスを取りながら、しっかりとボードに働きかけをしてボードの滑走性能を引き出した滑りが評価されます。
*ターンスピード☆☆☆
基本的にはスピードが速い方が評価は高くなりますが、ターン形状は半円をつなぐことを高評価とするうえでのターンスピードなので、
直滑降やかなり浅廻りで外力の影響を受けない滑りでスピードを出しても評価になりません。
「カービングターンショート(ウェーブ)」
指定エリアにウェーブを構築し、カービングターンショートを行う。スピードとターン弧の調整、ウェーブの斜面状況に応じた滑走を求める。
スピードのある滑走・フォールラインを守り、リズミカルなキレのあるターン・ウェーブに応じた吸収動作やバランスの良い滑走で荷重や抜重がタイミング良く行われている効率の良いショートターン。
大まかな目安
■レベル1=77点以下
スピードがなく、リズムも悪い。ウェーブに対応していない滑走。
■レベル2=78~82点
スピードはそこそこだがリズミカルでない。ウェーブの吸収動作やバランスも良くない。ターン弧が不安定。
■レベル3=83~87点
スピード感があり、ターンのリズムも良い。ターンのキレはそこそこだが、ウェーブの対応がやや雑なターンが多く、
雪面コンタクトが良くないもの。
■レベル4=88~92点
スピード感があり、ターンのリズムも良い。ターンのキレは、そこそこだがウェーブの対応がやや雑なものからある程度良いものまで幅がある。
雪面コンタクトが良いもの。
■レベル5=93点以上
スピード感やターンのリズム・キレも良いショートターンで、ウェーブへの対応能力も高く、スムーズにターンをしている滑り。
<重要なジャッジングポイント>
*リズム
*雪面コンタクト
*ターンスピード
「規定グラウンドスタイル」
スタートからゴールまでの一連の流れの中で、指定されたトリック要素の演技を組み入れて滑走する。流れが途切れないように通常のターンをつなぐ中での滑走を求める。
指定されるトリック要素
○forward to fakie
○fakie to forward
○fakieでの連続ターン4回転以上
○360°以上の回転要素
○ジャンプ要素
注:上記要素は1つずつ演技しても組み合わせて演技してもどちらでも可
<ジャッジングポイント>
*技術的要素(50点)
基本的に難易度が高いと思われる方が技術点は高く評価されます。Forward to fakie、fakie to forwardにおいてはスライドよりもジャンプ要素を組み合わせた方が高い評価。フェイキーにおいてはスライドよりもカービングを評価。360°以上の回転においては回転数が高いほど評価、スライドよりもジャンプ要素を組み合わせた方が高い評価。ジャンプ要素に関しては基本的には両足ジャンプ、オーリー、ノーリーでの評価。基本的には上記の評価ですが、トリック毎に難易度が違うので例外も発生します。
■レベル1=31点~35点
ズレの多いターン、高さがほとんどないジャンプなど、各要素の難易度が低い、あるいは一部の要素のみ難易度が平均的。
■レベル2=36点~40点
ズレがやや多いターン、各要素の難易度が平均的。
■レベル3=41点~45点
ジャンプの高さやスピンの回転数が平均的(360°)、あるいは一部の要素のみ難易度が高い。
■レベル4=46点~50点
高さのあるジャンプや360°以上のスピン、キレのあるターンなど全ての要素において難易度が高い。
*オーバーオールインプレッション(50点)
全体の流れの中での演技を見たうえでジャッジが感じる印象度・完成度・バランス等。
■レベル1=31点~35点
各トリック演技をするたびに流れや動きが止まったり、もたつくようなスムーズさを感じない演技。
■レベル2=36点~40点
時々流れが悪くなるような演技や、全体的に技術不足が感じられてしまう演技。
■レベル3=41点~45点
全体にスムーズにそれなりのレベルで滑走できた演技や、レベル4クラスの演技だが一部流れが止まってしまうようなミスがあった場合の演技。
■レベル4=46点~50点
減速要素を感じさせない早いスピードの中で各トリックもスムーズに行い、且つ技術要素が高いと感じさせる素晴らしい演技。
*減点要素(オーバーオールインプレッションの得点の中に組み込まれます。)
:指定されたトリック要素が全て組み入れられていない場合は、1要素につき状況により5点以下の減点
:転倒
:流れが途切れた演技